タイタンを討伐して、ヤシュトラと別れたあと
リンクシェルが鳴った。
リンリン♪「…はい」
電話はミンフィリアからだった。
「まさか蛮神タイタンを討伐するだなんて…!」
「あなたも、ヤ・シュトラも無事でよかった…。心配してたんだからね!」
タイタンながかったよおぉ、、、
(ヤ・シュトラは踊り子しただけだけど)
とにかく、報告兼ねて『砂の家』に急ぐことにした。
途中「ホライズン」でキッシュとバッタリ!
なんかすごいのに乗ってるw
いかつい!首、長い!w
「…アンタちゃんと冒険できてんの?」
「ん~? べつに。心配なんてされたくないもん。」
面倒見のいい姉と生意気な妹の図w
「おねぇちゃんこそ… また顔変わってない?」
幻想薬中毒のやさしいおねぇちゃんとバイバイしてw
『砂の家』の前に・・・
だけどなんだか・・・・・ ヘン。
「・・・おかしい、妙にしずかだな・・」
なんとなくだけど、胸がざわついた。
扉を開けてみると、そこには・・・
・・・! ふっち?!!
まだかすかに息がある?!
一体なにがあったの?!!?
う"っ!!
過去視が見えた。
襲撃をしたのは・・・ 帝国軍の『リウィア』!
連れ去られるミンフィリアを、かばおうとした
ふっち…ノラクシアを蹴り倒してリウィアは去って行った。
そんなこと言わないで!
ふっちはちゃんと守ってたよ・・・・!
「せっかく・・・ みんなと・・・ 仲間に・・・・・。」
ふっち、おねがい。 目を覚まして。
覚えたての『ケアルラ』を必死に唱えた。
それでもふっちは・・・
もう目を覚ますことはなかった。
ふっち うそでしょ いやだよ
このあいだ シルフの里からきたばっかりだったのに
なかなか心を開いてくれなかったシルフたち
やっと、やっと仲良くなれたのに これからだったのに・・・・
ふっち、ごめんね ごめんね
かなしくてかなしくて、祈る前になみだが出てきた
ふっち・・・・・
ここに・・・ 連れてこなければ・・・・・・。
霞んだ目で辺りを見回してみる
部屋の、いたるところに事切れた人々が倒れていた。
たくさんの犠牲になった人達。
見たことも、話したことのない人も・・。
教会に協力をお願いして、せめてこの手で弔ってあげよう・・・。
なにこの人?
ムッとするのを堪えて、涙を拭ってみんなを運ぶ、、、
こんなにたくさんの人が犠牲になってしまったんだ・・・・。
これも自分の力不足のせいなのだろうか・・。
どうして助けてあげられなかったんだろう、
悔やんでも悔やんでも
ひょうきんで、かわいくて・・・
これから一緒にやっていこう、って言ってたところなのに
なんで? なんで?
何度もハグして、なでてあげた・・・
きっと さいごだから・・・。
「・・・よくがんばったね、ノラクシア・・・。」
教会行きのキャリッジに、そっと横たわらせた。
バイバイ ふっち。
ありがとうね。
そう言い残すと、キャリッジ男はチョコボにまたがり
教会へと走り去って行った・・・。
どうやら無事に チョコボキャリッジは到着したようだ・・・。
少し、ホッとした。
そうだったのか・・・・。
実はふっち以外、ほとんど顔をみたことのない人たちだった・・。
昨日まで同じ建物で、別々の部屋でも一緒に仕事をしていたのに・・。
犠牲者の亡骸は、第七霊災の被災者の眠る共同墓地に埋葬されたそうだ。
わたしもみんなに祈ってきた。
さて、ほとんど無事に埋葬できたのだが・・・
『暁』に入るため、初めてふるさと以外の大地を踏んだノラクシア。
やっぱり・・・ ここじゃないほうがいいよね
仲間のシルフたちのもとへ帰してあげることにした。
冷たくなったノラクシアを抱えての、かなしい道中。
せめてもの思い出に・・・。テレポなんかで近道せずに、
ホライズンから、ノラクシアが『砂の家』に来るときに歩いてきたであろう道を
辿りながら・・・ ふたりで歩いて行った。
腕の中のノラクシアが 少し微笑んだような気もした。
(つづく)