犠牲者を弔った教会に
『マルケズ』という男がいた。
第七霊災で、心と体に傷を負い、そのうえ記憶を失っている
というこの長身の男性・・・。
ちょっと変わった存在で、なにしろ無口。
口を開けば、皮肉ごとを言ってのける、
なんとも気難しそうな男の人だ。
そんな彼から、折り入って相談があるというから
ちょっと不安に思いつつ耳を傾けてみると・・・
誰かに見られている・・・・。
そ、そんなの気のせいではっ・・と言いたいところを、
真剣に聞く(フリをする)
さて、その後
街の外でお仕事をしていると・・・
ほんとうに、魔物が襲ってきた!
うぅ~ん・・・ それもたまたまでは。。
い、いや、そんなことはない、「油断できないぞっ!マルケズ!!」
教会の神父さんも、気にかけている様子。
なにせ彼は、マルケズを保護した張本人なのだ。
さて、同じ頃
“暁が襲撃された” という噂を聞きつけて
そしてまた “とある人” を探すべく、ザナラーンを旅していたアルフィノ・・・。
↑アルフィノくん
教会にいるみうを見て、いや、なにより
マルケズをまっすぐに見てそう言った。
すかさずかばう神父のイリュドさん。
傷ついたマルケズの心を揺さぶらないよう、気にかけているようだ・・・。
しかし、構わず続けるアルフィノくん。
探していた人物とは・・・ かつて帝国にいた優れたガレアン人技術者、
そして価値観の相容れぬ帝国を抜け出したところで
第七霊災に遭い、行方不明となっていたその人物こそ
マルケズ・・・ いや、シドだったのだ!
シドという名前を聞いて、苦しみだすマルケズ・・・。
混乱するマルケズ・・シドに、躊躇せず言うアルフィノくん。強い。
シドは、自分の一番信頼しているであろう、イリュドさんを振り返った。
神父さんの、いたたまれない表情・・・
やさしく後押しする、イリュドさん・・・
手渡してくれたのは、最初に保護したときに
シドが手に持っていた工具だったという
差し出された工具を、じっと見つめるマルケズ・・・。
イリュドさん・・・ いつかあなたは言っていた。
「きっとマルケズはこんなところにいるはずのない男だ」、と。
第七霊災で亡くした自分の家族・・自分の息子と、
マルケズを重ねて共に過ごしていた時間のことを想うと・・・・
胸に言葉が突き刺ささるようだった。
耳慣れたはずの単語を聞いて、
少しずつシドとしての記憶、在りし日の自分の姿を取り戻してゆくマルケズ・・・
「少し待っていてくれ」
そう言い残し、戻ってきたのは・・・・
・・・・「シド」だった。
静かにうなずくイリュドさん
そうだこれだ、これでいいのだと、背中を押しているようにみえた・・・。
シドとしての自分、そして目標を思い出したマルケズは
フードを脱ぎ、今までの陰険さをかなぐり捨てて、立ち上がった!
再び、『飛空艇 エンタープライズ』を取り戻すために!
暁の本部が落ち、蛮神『ガルーダ』が呼び起されたと噂される今、
嵐をまとったこれを叩くには空からの支援・・・ そう、
『エンタープライズ号』が必要不可欠である!
我々で・・・ 取り戻さなければ・・・
暁を・・・ みんなの生活を・・・ (忘れてたけど)ミンフィリアを!
イリュドさんも暁・・・そしてミンフィリアから、遠からぬ人物だと
最初に教会に身を寄せたときに、話してくれた。
幼い頃のミンフィリアともよく遊んでいたそうだ・・・。
きっと誘拐されて、気が気でないに違いない。
イリュドさんからマルケズ・・シドを託されて、
いざゆかん!
エオルゼアでの冒険は・・・ まだまだつづく!
(つづく!)